※時事ネタ
※人名表記



準決勝が始まる少し前のこと…


「悪いが、決勝に進むのは俺たちだ」

「笑わせんなや、ルートヴィッヒ。俺らのほうが決勝に行く」

「俺は、フェリシアーノのためにも負けられん！」

「俺かて、ロヴィーノのために負けるわけにはいかへん！」

「なぁお前ら、二人ともイタリアのために勝とうとしてるって気づいてるか？」

ひゅん、びゅん！！（サッカーボールがフランシスに飛来）

「え、ちょ、やめ……痛い！！！」

「うっさいわ！南アフリカに来てまでスト起こしたお前に言われたないねん」

「俺もアントーニョに同感だ」

「つぅかなんでまだおんねん。帰れや」

「ひどっ！俺は観客として来てるの！！」

「「帰れ！」」

「チケット持ってるのに？！」


「……あほらし」

「お兄ちゃん、自分はもう決勝行けるからって、クールすぎへん？」





イタリアの某事務所

「ふぇっくしゅ！」

「兄ちゃん、かぜ……へっくし！」

「いや、たぶん噂されてる」

「誰に？」

「さぁな」

「……そう言えば、ルートとアントーニョ兄ちゃんの試合、もうすぐだね」

「あぁ」

「観たかったなぁ」

「……」

「……」

「おい、バカ弟」

「何？」

「今日の書類はこれだけだ」

「うん……？」

「これさえ終わらせれば、帰れる」

「だけど、まだ結構あるよ」

「サボってたツケだな……」

「うん……。でも、試合観たいよ」

「じゃあ、終わらせて帰ろうぜ。それなら、絶対に文句いわれねぇし」

「そうだね。せめて、後半戦には間に合うようにしよう！」

「あぁ」


＜ＥＮＤ＞